【おじいちゃん、気ぃつけてーな】
だいぶ前の夏の日、駅前からのバスの車内の事
交差点信号が赤となりバスが止まっていた時、
後方の席よりフラフラっと歩いてきた70代後半
の老人が、
「運転手さん、、、ここで降ろしてーや。
ここで降りたら家に近いんやわ!」
と、暑さにたまりかねたように
無理いいました。
誰もがうんざりするような暑さの中、
少しでもはやく帰りたいのでしょうが、
「無茶な事言うなぁ!!」
と思いました。
でも1番気を使っているのは、やはりバスの
運転手さん。
「バス停ちゃうから」
「ルールがあるから守らなあかんよ」
とか言って、無視したりイライラして叱り飛ばすんだろうと、思ってたら、ゆーっくりと
「おじいちゃん、、、もうちょっとやで、、、
辛抱してぇーなぁ、、、な、、もうすぐやわ、、
なぁ、、ホラもう見えてきたわ、、、」
と、穏やかな顔で優しく接していました。
信号が青にかわると、
「気ーつけてなぁ、、動くで、、、」
のいたわりの言葉に、
「おおきに、おおきに」
と、頭を下げて何度も礼を言って降りていかれました。
自分は、自分の心恥じ、
人はそれぞれ応じた本当の思いやりや、
優しさ、心遣いがあると深々と
その運転手さんに教わりました!